慶應義塾医療環境整備資金 ~2023年度活動報告~
2024年07月31日
ご挨拶
平素より格別のご高配を賜り、慶應義塾医療環境整備資金にご寄付いただきまして、誠にありがとうございます。いただきましたご寄付は、「病院の機能充実と機能改善」ならびに「医療人材育成に向けた機会の充実と環境の整備」を推進していくため、大切に使わせていただいております。2023年度の活動をご報告申し上げます。今後とも変わらぬご支援とご鞭撻を賜れますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年7月
慶應義塾大学病院
慶應義塾大学医学部
1.入院病室に電動式ベッドを設置
これまで入院病室には背上げ調節を手動で行うベッドが多数残っておりましたが、この度、小児ベッドと精神・神経科病棟を除くすべてのベッドが電動式ベッドに置き換わりました。これまでは患者さまご自身で自由にベッドの背上げ調節ができず、都度ナースコールを押して医療スタッフを呼んでいただくなどのご不便をおかけしておりましたが、これで解消することができました。また我々医療スタッフにとっても大きな負担軽減となりました。
2.インスタント隔離ユニット「レディールーム」の設置
特殊な感染症の対応や災害など不測の事態に備えるため、収納時はコンパクトに折り畳まれ、必要時には5分以内に展開が可能なインスタント隔離ユニットを導入しました。平常時はHCUに保管し、状況に応じて隔離が必要な場所へ移動させて使用します。非常時にオープンスペースなどでの隔離が可能になり大変有用であるため、各部門の医療スタッフが定期的に展開、収納の練習を行い、必要な際に迅速に使用できるよう備えています。
3.患者さん用 WiFi アクセスポイントの増設
当院では、患者さんが病院内にいらっしゃる間、少しでも快適にお過ごし頂ける様、病棟や外来エリアで無料のWiFiサービスを提供しています。しかし、一部のエリアでWiFiが繋がり難いなど、改善要望も頂いております。
建物の構造や什器類の影響などによるところが多い状況ですが、各エリアでWiFiの電波状況を調査し、必要な場所には新たなアクセスポイントを増設する等、接続性の向上に努めています。
4.国際診療部ラウンジの設置
当院での治療を希望し国外から来院される外国人患者さんを中心に、診察や入院前後のミーティングポイントとして、国際診療部ラウンジを設置し、ソファーとテーブル一式を用意いたしました。これにより、正面玄関付近で患者さんとその家族が大勢でお待ちいただくことや、保険診療で来院される多くの患者さんと同じ受付窓口にて時間を要することでご迷惑がかからないよう配慮できるようになりました。
5.病院広報誌「すゝめ」のバックナンバー増刷
院内のラックに置いてある病院広報誌「すゝめ」のバックナンバーを増刷いたしました。患者さんと当院をつなぐコミュニケーションマガジンとして診療科や院内のさまざまな職種のご紹介、患者さんへのお知らせ等を掲載しておりますので、是非お手にとっていただければ幸いです。
6.インフルエンザワクチン接種予約システム
医療を提供する病院にとって、そこで働く人(教職員や委託事業者等)向けのインフルエンザワクチン予防接種はとても重要です。当院では、クラウド上のシステムを利用した予約制を導入した結果、4,000人程度の予約調整をスムーズに行うことが可能となりました。更に、接種費用のクレジットカード払い等にも対応することが可能となり、予約から接種に至る一連の業務を、大幅に効率化することができました。