病院長の挨拶

病院長 北川 雄光(撮影者 稲垣純也)

1920年に開院した当院は、2020年に開院100年を迎えました。2018年5月には、新病院棟1号館が本格稼働し、2号館の改修工事も着々と進んでいます。新しい病院棟には、診療科の垣根を超えてチーム医療を実践することができる病棟および外来を配置しました。全国でも数少ない25を超える手術室の設置、救急センターから集中治療センターや手術・血管造影センター、産科病棟への直通エレベーターによる緊急搬送ルートの確保など、患者さんに安心・安全で最適な医療が提供できるよう様々な工夫をいたしました。今後も、エントランス棟の新築や駐車場整備工事を行い、次の100年に向けて生まれ変わった新しい慶應義塾大学病院が完成する予定です。我々病院教職員にとって、最高の環境で患者さんに最適な医療を提供できることは何よりの喜びです。

さて、病院開設100周年を祝う記念すべき2020年に、期せずして新型コロナウイルス感染症との闘いという、病院開設以来最大の危機に直面いたしました。しかし、教職員一丸となってこれを乗り越え、新しい時代の医療のあり方を懸命に模索しています。現時点で、開催は2021年に延期となりましたが東京オリンピック・パラリンピックの舞台となる新しい国立競技場、それを取り囲む神宮外苑の森、絵画館、神宮球場、新宿御苑など緑豊かな都心に位置し、交通の便にも恵まれた環境で当院は皆様に最高の医療を提供して参ります。

2万坪を超える広大な信濃町キャンパス内にある大学病院は、31の診療科と30の診療施設部門等に、研修医を含めると約900名の臨床系医師が各専門分野に配属され、一日平均の外来患者数は約3,000人、一日の入院患者数も約800人を数えます。さらに、年間16,000人以上の救急患者を受け入れ、手術件数も年間16,000件に及んでいます。また、特定機能病院として先進的な医療を提供するとともに、全国99の関連病院等との人事交流や医療連携を通して地域医療にも貢献しています。
2016年には臨床研究中核病院に、2018年にはがんゲノム医療中核拠点病院に認定され、また、2018年には内閣府戦略的イノベーション創造プログラムのAIホスピタルモデル病院に選定されました。様々な企業と連携し、AI技術を応用した医療の効率化、自動化を目指し、安全を第一とした患者さんへのサービス向上に取り組みながらウイズ、ポストコロナ時代の医療の最適化を図って参ります。これまで通り、世界の医療の発展に貢献する責務を自覚し、様々な分野の新しい医療技術、医薬品、医療機器の開発において先導的な役割を果たすべく努めて参ります。

当院は、開院以来、慶應義塾創立者福澤諭吉の「独立自尊」、「実学」の精神にもとづき、初代医学部長・病院長 北里柴三郎が医学部開設時に説いた「基礎・臨床一体型の医学・医療の実現」「学力は融合して一家族の如く、全員拳って努力する」ことを実践して参りました。信濃町キャンパスを舞台に病院、医学部、看護医療学部、薬学部の教職員が一丸となって未来の医学を切り拓き、新しい最良な医療を皆様に提供して参ります。

慶應義塾大学病院
病院長 北川 雄光


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