経皮的胸部悪性腫瘍凍結融解壊死療法
実施診療科 | 呼吸器外科 |
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承認年月日 | 2023年4月14日 |
適応症 | 肺悪性腫瘍、縦隔悪性腫瘍、胸膜悪性腫瘍又は胸壁悪性腫瘍 |
主な内容
概要
経皮的凍結融解壊死療法は、局所麻酔下にがんへ凍結針を刺し、がんを凍らせて壊死させる治療法です。本治療法は、放射線療法や化学療法とは全く異なるメカニズムでがん細胞を壊死させるため、放射線療法や化学療法が効きにくいがんに対しても効果が期待されます。また、治療後に呼吸機能が低下しないことも特徴のひとつです。放射線療法との違いとして、凍結部位に再発を来たした場合に繰り返し治療が行えるというメリットもあります。
近年、胸部悪性腫瘍に対する本治療法の安全性と長期治療成績について、科学的根拠が得られてきていますが、過去当院においても約240名の肺悪性腫瘍の患者さんにこの治療を行っていました(2002年~2016年)。
一方で、現在本邦において、本治療法で使用する医療機器はいずれも小径腎悪性腫瘍のみを治療対象として保険適用されています。
この患者申出療養制度に基づく臨床試験では、肺悪性腫瘍、縦隔悪性腫瘍、胸膜悪性腫瘍又は胸壁悪性腫瘍の患者さんのうち、手術・放射線療法・化学療法など標準治療を受けられないもしくはそれらの治療後に再発を来たしたなど、定められた基準を満たした患者さんに対して経皮的凍結融解壊死療法を行い、有効性や安全性について評価します。
効果
肺悪性腫瘍、縦隔悪性腫瘍、胸膜悪性腫瘍又は胸壁悪性腫瘍に対し、原発巣又は転移巣の縮小効果が期待されます。
実施診療科webサイト
http://keiothorac.umin.jp/patient/guide/cryoablation.html