反復経頭蓋磁気刺激療法
実施診療科 | 精神・神経科 |
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承認年月日 | 2019年5月1日 |
適応症 | 薬物療法に反応しない双極性障害の抑うつエピソード |
主な内容
先進性
双極性うつ病は、抑うつエピソードの期間が長く、薬物療法がなかなか奏効せずに治療に難渋することが多い疾患です。さらに、同疾患は再発率が高く、慢性経過を辿ることが多いため、自殺のリスクが高い疾患でもあります。本先進医療では「薬物治療に反応しない双極性うつ病」に対して反復経頭蓋磁気刺激療法を実施します。
概要
経頭蓋磁気刺激(transcranial magnetic stimulation: TMS)は、ファラデーの電磁誘導の法則を応用して、生体を非侵襲的に直接刺激する技術です。コイルに瞬間的に電流を流し周囲に形成される変動磁場を伴う渦電流によってニューロンを刺激します。本先進医療の組み入れ基準を満たした双極うつ病患者に対して、右背側前頭前野を標的とした低頻度刺激による反復経頭蓋磁気刺激療法を実施し、薬物療法では反応しない同患者に対して非侵襲的に治療することによって、本先進医療の有効性と安全性を確認することを目的としております。
効果
先進医療Bの枠組みで本臨床研究を進めて行くことによって、双極うつ病に対する本治療プロトコルの抗うつ効果を評価して参ります。したがいまして、一定の治療効果が発現することは予測されますが、効果に関する最終的な結果は本臨床研究終了後に明らかになる予定です。