血中循環腫瘍DNAを用いた微小残存病変量の測定
実施診療科 | 一般・消化器外科 |
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承認年月日 | 2024年3月1日 |
適応症 | 切除が可能な食道扁平上皮がん |
主な内容
先進性
遠隔転移を伴わない進行食道がんに対しては、術前化学療法+手術が標準治療となっています。術前化学療法の効果が向上し、かつ手術の安全性が年々高まっていることにより、術後再発率は低下傾向ではありますが、十分ではありません。術後再発率を正確に予測することは、その後の治療や検査予定の選択に非常に重要であると考えられます。現在の診療においては、手術で切除した組織検体の病理検査などによって再発リスクを判断しますが、その精度は十分ではありません。
当院でこれまでおこなってきた研究の結果、切除可能な食道扁平上皮がんの術後早期の血中に遊離した腫瘍由来のDNAである血中循環腫瘍DNA (circulating tumor DNA,ctDNA)を用いることで、術後再発率を高精度に予測できる可能性が示されています。そこで、本先進医療においては、これまで開発を進めてきた、ctDNAを用いた腫瘍モニタリングシステムによって、術後再発リスクを評価します。
概要
本先進医療は、切除可能な進行食道扁平上皮がんにおいて、がん組織検体(生検)と血液検体の解析を行い、組織と血液のデータを照合することでctDNAを検出し、術後再発リスクを評価します。
効果
切除可能な進行食道扁平上皮がんに対し、組織と血液の解析を基に術後再発リスクを評価することで、その後の治療や検査スケジュールの調整等のための有力な判断材料の1つになることが期待されます。