赤ちゃん・子供のお薬

保護者の方へ

くすりの袋には「1回〇錠、1日〇回、食前に」といったことが書かれています。指示をまもることでくすりの効果を十分に発揮させ、副作用を最小とすることができます。 くすりにはそれぞれのお子さんにもっとも適した量があります。医師はお子さんの病気の状態やその他の合併症などを考慮して投薬量を決めているのです。医師に指示された時間にしかも全量飲ませることが大切です。

ご家庭でくすりを正しく飲ませていただくことは保護者の方にゆだねられています。くすりが大好きな子もいれば、飲まない子はなんとしても飲まないというケースも多いようです。ここでは、こんなあげ方もありますという、ヒントを掲載します。それぞれのお子さんに合うやり方の参考にしてください。

服用時間について

乳児の場合
哺乳回数も多く食事の時間も決まっていない場合、1日3回は朝、昼、晩(だいたい5時間前後)を目安に、とくに医師の指示がない場合は夜間寝ているときは休薬します。赤ちゃんは哺乳後に薬をのませると吐くことがあるので、医師の指示があるもの以外はミルクの前に飲ませて下さい。
幼児の場合
薬をのむことの必要性を話してあげてください。また、飲み忘れた場合は、次の服用時間まで、時間がある時はすぐ飲ませてあげて下さい。次の服用時間に近かったり、その時間がきてしまった場合は、1回分はあきらめ、2回分をまとめて飲ませないで下さい。

くすりのあげ方

その前に…
医師に子供の好みや生活習慣をはっきりと伝えてください(味や剤形の好み、保育園等で昼間の服薬管理が可能かどうか・・・)。できるだけ機嫌のよいときを見計らう(飲ませる側もスマイルで!)。
味を工夫して
子供の味覚は成人より鋭敏です。薬に苦みがある場合は、子供の好きなものに溶かしたり、混ぜたり、またそれを冷たくするのも良い方法です。ただし、乳児では下痢を起こしているときは避けて下さい。また、混ぜた状態での保存は避けてください。
ジュース
中にはジュースに混ぜるとかえって苦くなるくすりもあります
ミルク
ミルクに混ぜて飲ませると味が変わり、ミルク嫌いの原因になることがあるので注意して下さい
甘いものに混ぜる
シロップ、水飴、はちみつ(1歳未満の子供には与えない)ジャム、シャーベットなど冷たいものに混ぜ味を鈍くさせる、ヨーグルト、ゼリー等

みずぐすりの場合

1回量をよく確認して、“1回 mLずつお飲みください”と指示のある場合は、添付のスポイトやカップを用いて1回量をきちんとはかって小さい容器にうつしてから少量ずつあげて下さい(勢いよく入れると気管に入ってしまいます) 。不潔になりますので瓶から直接飲ませてはいけません。

シロップの場合は飲ませる前に容器をよく振ってください(薬が沈殿していることがあります)。

スプーンで少しずつ

ほ乳瓶の乳首をくわえさせ、その中に少しずつ

スポイトで口のわきからタラタラと

こなぐすりの場合

1回量を小さな容器にあけ、少量の水を加えてねり、きれいに洗った指先につけ、お子さんの上あご、頬の内側に塗った後(舌の先は苦みを強く感じるのでやめてください)、湯冷ましなどを飲ませます。砂糖、粉末クリームを加えると粉のままでも飲みやすくなります。

坐薬の場合

薬の成分が直腸から直接吸収される坐薬は、赤ちゃんや子供に使いやすい剤形で熱さましや吐き気止めなどの目的でよく使われます。挿入時の刺激で便意をもよおし坐薬が排出されてしまうのを防ぐため、できるだけ排便後に挿入してください。

  1. 坐薬は先が丸くとがった円錘形の形で、赤ちゃんの月齢によって斜め半分に切って量を調節することもあります。

  2. 坐薬をとがったほうからゆっくりいれます。その時、少しぬらしてから使うと痛がりません

  3. 坐薬が入ったら肛門を1~2分間ティッシュで押さえておきます。これで坐薬が溶け出しますが、それでも出てしまったらもう一度挿入して下さい。挿入後30分以上たって出てしまった場合は4~6時間待ってください。

  4. 保存は冷蔵庫で保管してください。