臨床検査科

臨床検査科は病院の診療科部門の一つであり、臨床検査（検体検査と生体機能検査）を専門に行う部署です。スタッフは医師、臨床検査技師、看護師、事務員で構成されています。
情報管理：システム管理、事務室
診療支援：外来採血・一般、臨床試験病棟
検体検査：化学・免疫、血液、微生物
生体検査：心機能・小児心機能、肺機能・神経機能
の部門に分かれています。

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臨床検査科は慶應義塾大学病院の理念のもと、患者さんに優しく、信頼される臨床検査の実践、迅速で質の高い検査と情報の提供、大学病院の専門性を生かし、診療・研究・教育を支援することを業務理念として掲げ、検査を通じて皆様の健康をサポートすべく、日夜努力を続けております。特に「医療サービス向上」、「安全管理の充実」、「経済効率の向上」、「医療の進歩に対応できる検査体制」を4つの柱として掲げて業務にあたっております。さらに教育研究機能の充実は明日の医療に極めて重要であり、臨床検査の立場から医学部や病院をサポートするとともに、検査における病院間連携にも努力をしております。また当検査科は質の高いサービスを患者と診療各科に提供する為に、臨床検査室の国際基準であるISO15189の要求事項に基づいた品質マネジメントシステムを構築し、運用しております。研究も盛んに行われ、臨床検査医学特有の問題を扱う一方、臨床各科との共同研究として患者に密着した研究を行っています。臨床検査科は医学部臨床検査医学教室との密な連携のもと、21世紀の医学医療の中で臨床検査を先導する存在として更に発展するよう、努力しております。

臨床検査科の発足は昭和33年のことで、医療における臨床検査の役割が急速に認識されはじめた時代です。中央検査制度は臨床検査の精度や効率の向上を目指した新しい形態であり、当時大学病院など幾つかの大病院では既に中央検査制度が採用され始めていました。そして検査の中央化がその後の我が国の医療の発展に大きな役割を果たしたことはご承知の通りです。発足当初は少数の専任技師に加え各教室の医師が兼任するという形をとっていましたが、増加する検査件数などへの対応から医師の専任化が必要となり、昭和45年10月より「中央臨床検査部」、平成29年5月より「臨床検査科」と改称され現在に至っております。病院の中央診療施設の一つですが、専任医師が配置された1970年からは臨床検査医学の学生教育を実施しています。2004年より、大学院医学研究科（臨床検査医学、博士課程）が設立され、さらに2009年より医学部に臨床検査医学教室が設立されました。現代の医療においては臨床検査なくして診療は不可能となっています。新たな医療の発展に伴い、今後臨床検査の重要性は益々高まって参ります。日々の活動を通じて明日の臨床検査を担う人材の育成を目指したいと考えております。