免疫統括医療センター

概要

 免疫統括医療センターは、診療科の垣根を超えて、免疫疾患に対する生物学的製剤治療を専門に行うセンターです。TVモニターを備えた点滴治療専用チェア52床 (腫瘍センターと共用)を設置し、患者さんに快適に治療を受けていただく環境を整えています。

特色・方針・目標

 近年、病気を引き起こす様々な分子を標的とした生物学的製剤と呼ばれる治療法が登場し、免疫疾患治療に革命的な変化をもたらしました。当センターでは、リウマチ・膠原病内科・消化器内科・皮膚科・整形外科・血液内科・眼科・呼吸器内科の各診療科から、免疫疾患を専門にする医師が集まり、生物学的製剤に特化した治療を行っています。また、生物学的製剤治療を安全に行うために、患者さんを中心とした、医師・看護師・薬剤師によるチーム医療を実践しています。その結果、開設4年で患者さんの数は476名/月から961名/月へと倍増しており、生物学的製剤による治療を受ける患者さんのニーズに応えていると自負しております。

対象疾患は次のようになっております

主な実績

当センターでは現在、関節リウマチ 650名、クローン病 300名、潰瘍性大腸炎 120名、乾癬 50名の患者さんに、点滴もしくは皮下注射による生物学的製剤を用いた治療を行っています。
2023年度当センターの外来患者総数は3606人で、治療実績総数は16,391人です。

ご挨拶

 近年、免疫疾患に対し、より有効な治療方法の開発と病態解明は急速に進化しつつあります。当センターは、「生物学的製剤」という新しい治療の実施と、更なる研究開発を目的として、新たに設置された本邦初のセンターです。
 関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬、眼ベーチェット病、キャッスルマン病などの免疫疾患に対しては、これまで消化器内科、リウマチ・膠原病内科、血液内科、皮膚科など各診療部門で治療を行ってきましたが、各診療科が協力し英知を結集することにより、患者さんに高水準のチーム医療を提供できるよう努力しております。
 また、臨床研究・治験等の部門との連携による国際臨床試験の推進などの研究開発活動、「生物学的製剤」を専門とする看護師・薬剤師のエキスパートの育成を通じ、免疫疾患治療の発展に貢献していきます。

医師紹介

氏名 写真 職位 専門領域 認定資格等
金子 祐子 金子 祐子 教授・センター長 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
金井 隆典 金井 隆典 教授 内科・消化器内科・炎症性腸疾患・消化器癌 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本肝臓学会認定 肝臓専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
天谷 雅行 天谷 雅行 教授 皮膚科,自己免疫性水疱症,アレルギー性疾患 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
花岡 洋成 花岡 洋成 専任講師 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
日本腎臓学会認定 腎臓専門医
菊池 潤 菊池 潤 講師 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
秋山 光浩 秋山  光浩 講師 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
足立 剛也 足立 剛也 専任講師(学部内) 皮膚免疫・アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、食物・薬剤アレルギー等)、難治性皮膚疾患 (重症薬疹等) 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
武井 裕史 武井 裕史 助教 膠原病,リウマチ疾患全般 日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
杉本 真也 杉本 真也 助教 炎症性腸疾患 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
吉松 裕介 吉松 裕介 助教 炎症性腸疾患 日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
髙田 哲也 髙田 哲也 特任助教 膠原病,リウマチ疾患全般
泉 啓介 泉 啓介 特任助教 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
玉井 博也 玉井 博也 特任助教 膠原病,リウマチ疾患全般 日本内科学会認定 総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
梅垣 知子 梅垣 知子 非常勤講師 臨床領域:皮膚一般 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
福田 桂太郎 福田 桂太郎 非常勤講師 臨床領域:皮膚一般 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

外来診療表担当表

免疫疾患専門医チーム初診外来について

 複数の臓器症状を有する免疫疾患の患者さんは、それぞれの症状ごとに診療科を別々に受診せざるを得ないのが現状です。免疫疾患の先端医療機関として、当院は全国屈指の免疫疾患患者数を有しており、それぞれの科において高水準の治療を行っております。この豊富な免疫疾患の診療実績を活かして、複数の診療科にまたがる症状を有する免疫疾患の患者さんに対して、科の枠を超えた包括診療を実現すべく「免疫疾患専門医チーム初診外来」を開設いたしました。この初診外来では、複数の診療科から各疾患患者の専門医が患者さんのもとに同時に集って、診断・治療を行います。これは、複合的な症状に対応したチーム医療を、患者さん目線で実施する新しい試みです。

受診について

  • 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
  • ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります。